【想い出たちにサヨウナラ】 7月15日 小屋浦3丁目支援活動2日目
【7月15日小屋浦3丁目 支援活動2日目】
7月14日に続き、西日本豪雨で被災された、
広島県安芸郡坂町小屋浦のKさん宅へ、 復旧作業の手伝いに行ってきました。
前日の様子はこちらをご覧ください
http://ok-farm.hateblo.jp/entry/koyaura1
↑7月15日の小屋浦3丁目の写真
重機早くきてくれー!!!と願ってみても、まだまだ来そうにない、、、。
★冒頭のタイトルの通り、 川手が被災後に小屋浦に入るのは2日目ですが、Kさんご一家は この時点で既に5日目くらいの作業になります。
朝7時ごろに現地でご挨拶をKさん一家と交わしますが、 明らかに疲労が感じられました。 前日に1日作業しただけの川手も、グッタリして、 グッスリ寝てしまったくらい。被災されたご本人や、 ご家族はもっと疲れやすいのは間違いないでしょう。
★7月15日の作業も、前日と同じく、 Kさん宅の前の土砂がたまった道を少し歩きやすくすること、 それと、家の中のものを捨てるのか、 取っておくのかを選別する作業が主となりました。
この同日、小屋浦3丁目の被災者同士で、
トラブルが起こりそうになった出来事を別記事で載せています。
こちらもよければ、 現場のナマの様子を確かめてもらえたらと思います。
http://ok-farm.hateblo.jp/entry/koyaura2
★Kさん宅の1階は、床上1. 5メートルくらいまで浸水しました。
本棚も倒れ、ピアノも倒れ、 (ピアノは、 その下にあったタタミが浮いてピアノがズレ込んで倒れたような状態でした)
天井付近に『壁からかけてあったもの』以外は、 ほとんど浸水したような状態でした。
★Kさんは、読書家。司馬遼太郎や、海音寺潮五郎をはじめ、 本棚いっぱいに小説が並べてありました。川手が高校生、 大学生の時には、この本棚からKさんオススメの、 司馬遼太郎の歴史小説をよく借りたものです。
が、その本棚も、全体の80パーセント近くが水没。
Kさんも、本当は取っておきたいという想いがあるようでしたが、
本の量が膨大なので、『その気になれば買える』 という判断のもと、
水没した本は捨てる事に決定。
川手と、Kさんのご家族で、
本棚から小説を抜き取ろうとしましたが、、、、なんと、、、。
本が、本棚から抜けません。
浸水したため、本の厚さが分厚くなり、 お互いを押し合うような形になり、
少し強めにチカラを入れてもビクともしません。
仕方なく、トンカチや釘抜き(バール)を駆使して、
数冊の本を叩きながらキッカケを作り、本を抜き取ります。
また、どうしてもギチギチで本が抜けない列は、
トンカチで本棚そのものを叩いて壊しながら、本を回収しました。
また、水を吸った本は とても重く、汚れた水が少し乾いてイヤな臭いがしていました。 ビニール袋や、 土のう袋に入れて捨てるモノ置き場において行きました。
★本棚そのものにも想い出がある
このブログを書く前に、Facebookで、 Kさん宅の浸水の様子を投稿すると、
川手と同じように 学生時代にKさんから本を借りて読んでいた人が
『Kさん宅の本棚がグチャグチャになっている、、、ショックだ、 、、。』
とコメントされていました。
川手や、同じようにKさん宅に出入りしていただけの人間でも、
本棚や家具に思い入れがあります。
Kさんも『何とかこの本棚を生かす方法はないかのう?』
と言いながら本棚を眺めておられましたが、
ご家族の方から『 諦めよう。気に入ってるのは分かるけど、水を吸った本棚は、 今後腐ったり、不衛生だったりと、再利用は難しいよ』 と声をかけられていました。
川手自身は、本棚にこだわった事はないのですが、
やはり読書家の方や、一軒家を、お持ちの方の家具というのは、
その中身である本と同じくらい、思い入れがあるのだなぁと、
当たり前の事を改めて感じました。
Kさんに了承を頂き、
川手自身でその想い出の本棚にトンカチ、
ノコギリを入れ分解しながら、浸水した本を廃棄していきました。
★写真と、想い出の文集(パンフレット)
本棚と同じように、Kさんとご家族で、
『コレは何とかして再利用できないか?』
とKさんが言い、
『いやー、やっぱり無理じゃろ。片付けも進まんし、
必要なものはもう一回買おう。捨てよう』
とご家族がそれに答える会話が続きます。
しかし、やはりご家族も『想い出の写真』にだけは、
『 コレは買い直しは出来ないから、残そうか』
と、Kさんの意思を尊重しておられました。
昔から写真嫌いのKさん。
写真そのものの量は多くなかったのですが、
ご自身の結婚式の写真、子供さんや、お孫さんの写真。
今は天国にいってしまったペットの写真など、
色々な思い出が水浸しの本棚の中から出てきます。
コレらは浸水していなかった2階の部屋と、
ベランダに逃がして、 乾くように広げてありました。
そして、思い出の文集。僕らは通称『パンフレット』と読んでいるものがあります。
Kさんにとっても、川手にとっても、特別な想いのある文章についてですが、
川手の高校時代を知らない人にとっては、
ちょっと話がそれるので別記事でご紹介することにします→準備中
★やったぞ!!断水解除!!
7月15日の夕方、『小屋浦の避難所で水道が出ているらしい』 という情報を聞き、
Kさんの風呂場の蛇口をひねると、、、、 やった!!!水が出た!!
7月6日以来約9日ぶりの上水道の水でした。
ただ、この日の日中には、
『下水の修理が出来ていないので、 まだ水は流さないで欲しい』
という町内放送があったので、 お風呂やトイレの復旧作業は後日にすることにしました。
詰まったままのお風呂ですが、水が出るというだけで、
ホッとした声が皆から出ました。
★ゴミとタタミを外に出す
まだまだ自宅前はベチャベチャの土砂が残っている
(というか、 被災直後とほとんど変わっていない)わけですが、
『被災者同士でトラブル発生寸前!』
http://ok-farm.hateblo.jp/entry/koyaura2
でご紹介したように、
少しずつ重機が近付いてきています。
本当は重機が土砂を撤去してから家の中のものを出したいのですが、
まだもう少し時間がかかりそうな土砂。
というわけで、
近所の人の通り道の邪魔にならない場所に、
家の中で選別した結果の想い出たち、、、ゴミを出します。
そして、タタミはベチャベチャの土砂の上に置くと、 なかなかいい通路になります。
他の家の人も、タタミを自宅前に並べて、
少しずつ、少しずつ、歩きやすい道が出来てきました。
家の中も、少しずつモノが減ってきました。
まだ、大物家電や、ピアノなどが出せません。
外には何とか出せても、ベチャ土砂ばかりなのて、 置く場所がないのです。
大物家電は、重機が土砂を撤去した後になりそうです、、、。
以下は帰り道に撮った写真です。
少し高い場所から見た写真。
アスファルトが全く見えない、
異常な風景。
鼻をつく臭いとは
付き合いが長くなりそう。
JR呉線が完全に止まっているため、
国道近くの駐車場から、線路を渡る人が多数。
本当はいけないのは分かっているけど、
ベチャベチャの土砂の中を500m-800m歩くのは無謀である。
線路の上を、川手自身も歩いて、移動している。
自衛隊の方達は、小屋浦2丁目と3丁目の間にある川の手入れをされたり、
川が再びあふれないように、川底の砂を運び出したりされている
小屋浦3丁目にある公園。
川手もKさんのお孫さんとサッカーをしたことがあるが、
今はゴミ置場となっている。
子供さんがここで遊べる日はいつになるのだろうか?
少し寂しくなったが、今はそんな事よりも復旧作業が優先である。
数日前まで水とベチャ土砂でグチャグチャだった小屋浦3丁目の入り口。
重機のおかげで、入り口付近はかなり歩ける状態になってきた。
引き続き、ちょこちょこ小屋浦3丁目にお手伝いにいくつもりです。
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次の復旧活動は、こちらをご覧ください
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OKファーム 川手晋治
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本業は、東広島市豊栄町で、農家をやっています。
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